表現教育を子どもたちに

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芸団協では、2000年度より、「芸能と教育」プロジェクトをスタートさせ、プロの芸能実演家たちが現場の先生方と協働しながら、学校で、芸能を通じたより効果的な授業実践を進めることによって、子どもたちの成長をサポートしていくことを目的に、教育プログラム開発や実演家研修事業を展開してきました。

その一環として、小学校での実演家による「表現教育」の授業や、中学校での和楽器モデル授業などを実践してきました。

 

「芸術と教育」のページで、子どもたちにとって芸術体験がいかに大切かは説明してありますが、芸団協で「表現教育」という言葉を用いてきたのにはわけがあります。

基本的には英米のドラマ教育の手法などをもとにしたアプローチを実演家が活用できるようにと工夫してきたのですが、1つには、この手法を活用できるのが演劇のジャンルの実演家だけでなく、あらゆる芸術ジャンルに共通のことだからです。

もうひとつは、子どもたちが自分の感じたことを表に表すという活動に自信を持つことが大事だと考え、芸術表現に至る以前、表現分野が追求されるようになる以前の活動として、取り組んできたからです。

 

表現力、コミュニケーション力は、<生きる力>の基本にあります。表現するには、まず自分はどう感じているのかを自覚し、他の人の考えを察し、他者の感じ方を受容することも不可欠です。

芸団協では、表現のプロである実演家の演劇的手法やその他の表現手段を応用して、子どもたちがそのような<表現力>を伸ばすのを手助けできるような関わり方を模索してきました。

 

当初、芸団協では実演家の研修事業の一環として、表現教育活動の指導ができる実演家研修を主目的としていましたが、2010年度以降は、文部科学省・文化庁が推進を始めた「児童生徒のコミュニケーション能力の育成に資する芸術表現体験」の事業の一環として、実演家による表現教育の実践を広げるようコーディネートしてきました。

2012年度も、「学校と芸術家等とのコーディネート業務を行うNPO法人・劇場等(コーディネーター)」に採択され、新宿区内の学校を対象に事業を実施しました。

 

芸団協のこれまでの活動実績はこちら(PDFファイル)

 

こうした実績も活かし、現在は、アーツカウンシル東京(東京都歴史文化財団)が実施する都内の小中高校でのワークショップ事業、新宿区が実施する区内の全公立小学校でのワークショップ事業への、実演家の派遣などに協力しています。