実演芸術の公演活動のほとんどは大都市圏に集中しており、分野により異なりますが、とりわけ東京では25~50%あまりの公演が実施されています。そんな中、全国で国民に鑑賞機会を提供する場として公立文化会館の役割は大きなものがあります。
地方公共団体が設置した公立文化会館は全国に2000以上存在すると言われています。その会館が主催で実演芸術の公演等の事業を実施していますが、その1館あたりの平均は、だいたい年間12事業、2.7公演(2007年)となっています。この事業を実施する会館は一環して増加してきましたが、2001年の1072館から2007年の953館と119館も減少してしまいました。
この背景は、今世紀に入っての地域経済の疲弊と税収減、行財政改革による市町村合併による同一市町村での複数会館の存在による廃館、事業中止などがあげられます。実演芸術の公演提供の減少が直に国民の鑑賞機会減少と格差拡大に結びついています。
文化芸術の振興は地方公共団体だけでは図れない時代になって来たと言えそうです。
鑑賞行動者率の推移