人々は文化芸術に対してどのような意識や考えを持っているのでしょうか。内閣府が2009年11月に全国の20歳以上の国民を対象に実施した「文化に関する世論調査」(回答1,853人)から、国民の文化芸術に関する意識を紹介します。
まず、日常生活の中で、優れた文化芸術体験をしたり、自ら文化芸術活動を行ったりすることについて、どのように思うかとの問いに、「大切だ」と答えた人の割合は89.4%に達しました。その内訳は、「非常に大切だ」28.6%、「ある程度大切だ」59.8%で、国民の文化芸術への重要性、価値についての認識は得られていると考えてよいでしょう。なお、「あまり大切ではない」6.3%、「全く大切でなない」0.8%でした。<参考>
その文化芸術の中で、国民は何を世界に誇れる文化と思っているのでしょうか。「世界に誇れる日本の文化は何か」という問いに対する上位5位は以下の通りです。全回答はグラフに示します。
1位 伝統芸能64.7%
2位 歴史的な建物や遺跡56.4%
3位 食文化31.5%
4位 演劇、舞踊、芸能28.8%
5位 メディア芸術と生活文化25.3%
近年、伝統文化を再評価する機運が盛り上がりつつあります。日本には長い歴史の中で培われてきた多彩、多様な文化芸術が継承されており、その文化資源に高い評価を与えていることが伺えます。
内閣府「文化に関する世論調査」(2009)より作成