子供たちの真剣な眼差し~能楽(謡・仕舞、狂言)
2019.12.20
トピック
いよいよ今週末は発表会。
能楽の発表曲についてご紹介します。
謡・仕舞コースは、
「高砂(たかさご)」「絃上(けんじょう)」「猩々(しょうじょう)」の三曲を発表。
謡は、クラス全員で一緒にうたう「連吟(れんぎん)」というやり方で、
みんなが学んだ「高砂」のほか、
Aクラスは「絃上」、Bクラスは「猩々」をそれぞれ発表します。
仕舞は、先生方の迫力のある謡に支えられて、
一人ずつ舞います。
この時ばかりは、約6メートル四方の能舞台を独り占め。
一人あたりの時間はさほど長くはありませんが、
とても凝縮された時間が流れます。
「高砂」は、お祝いの席などでもよく耳にする超有名曲。
「絃上」は、藤原貞敏が中国から持ち帰った琵琶の名器の名で、
琵琶の秘曲伝授に関わるエピソードを描きます。
海中に住むという架空の動物が主人公の「猩々」は、
尽きることのないお酒を飲んで舞い遊ぶシーンが見どころのおめでたい演目です。
それぞれの演目から、一部を取り出して演じます。
狂言の発表は、Aクラスは「痺(しびり)」、Bクラスは「痺」と「口真似」です。
「痺」は、ご主人にお遣いを頼まれた太郎冠者が、
足が痺れて動けないと嘘をついたことから始まるお話で、二人で演じます。
三人で演じる「口真似」は、お酒の相手に好ましくない男性を連れて来てしまった太郎冠者。
体よく追い返そうと、主人は太郎冠者に自分の言うことすることを真似るように言いつけると・・・。
子供たちだけで演じる難しさと楽しさ。
どちらもきっと大きな財産になることでしょう。(G)
*フォトグラファー・菅原康太さんによる写真をアルバムでお楽しみください。