狂言のお稽古はじめ(梅若能楽学院会館)
9月30日、梅若能楽学院会館で狂言コースのお稽古が始まりました。
週のはじめの月曜日、学校の授業を終えた子供たちが集まってきます。
ランドセルを背負ったまま駆けつけてくる子も。
到着したら、まず手を洗います。
お稽古場に入る前に身を清める意味もあるので、ここで心を落ち着けましょう。
袴(はかま)姿がりりしい先生方とごあいさつ。
はじめに、足袋の履き方と、発表会でも使う大切な扇の扱い方を教わりました。
「扇は右手で持つものです。先生のなかにも左利きの人がいますが、扇は右手。左利きの人もがんばって右手で持ってください」
続いて、先生から質問です。
「狂言を知っていますか?」
半分ほどの子供たちが「知ってる!」と手を挙げ、なかには「山伏をみたことがある!」という子もいました。
「しゃべり方が少し変わっていましたね。どのような特徴がありますか?」
「声が強かった!」「ゆっくり!」「音程が上がったり下がったりしていました」など、次々と声があがります。
「その通りです」と先生。
昔、狂言は屋外で演じられていました。マイクもスピーカーもありません。
せりふが独特なのは、からだひとつで人々に声を届ける必要があったからだそうです。
「遠くまで響くように声をゆっくりと、音を上げ下げしてうねりを出すと波のように広がって届きます。
狂言は喜劇でもあるので、面白おかしく聞こえるようオーバーに演じています」
子供たちは興味津々といった様子で耳を傾けていました。
10月21日、3回目のお稽古日はご家族の「体験日」でした。
おうちの方も白足袋を履いて、子供たちと一緒にお稽古に参加。
あるクラスでは、狂言の特徴的な動きを2つ学びました。
ひとつめは「蚊」。ふたつめは「キノコ(=茸:くさびら)」です。
狂言には、キツネやサルだけでなく、人間に化けた蚊の精やキノコなどさまざま動植物が登場する物語がたくさんあります。
みんなで体をかがめて「キノコ」に挑戦。
実は、この動きがとってもツラい!
「足が痛いよー」 と、みんなで大笑いしました。
舞台で人を笑わせることは簡単ではありません。
狂言にはひとつひとつの動きに型があり、これから長いせりふも覚えます。
たくさんの方に楽しんでもらえるよう、ご家族にも手伝ってもらいながらお稽古を重ねていきます。
*お稽古の様子は、公式インスタグラムでも公開しています。
ぜひ、この機会にフォローしてください!
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